西陣電話局
油小路今出川を南へ下がっていくと、やがて右手に楽焼の本家、楽家の屋敷に至る。そこをもうちょっと下がり、中立売通りまで来ると、その通りの角にあるのが西陣電話局だ。大正11年の完成だから、建ってから85年ぐらいか。名建築・・という誉の高い建物で、そのことを良く知っている(はずの)NTTは、さすがにこれを取り壊さず、何とか再利用しているらしい。設計者の岩元禄は当時、逓信省建築部の技師で、この建物が完成した後、29歳の若さで亡くなった。この建築家を語るときはいつも、「夭折の天才建築家」という修飾語が付く。そうは言っても、そういうことを知っているのはだいたい建築の専門家ぐらいで、一般の人はあまり知らないだろう。
この建物は一応、表現派という潮流に属するのだろう。その後の分離派、ヨーロッパではゼセッションやデスティルなどに繋がる流れかと思う。
そんなに名建築か?なんてことを言ったら張り倒されそうだな。岩元禄は建築の芸術性を高らかに表現した建築家・・ということになっている。この有名なレリーフを見よ。
で、本当のところ俺の感想は・・・まあまあ。なにがどうというのはないが、この建物、内部空間は見るところ無い。外部はこの有名なレリーフに尽きる。天気も悪かったからね。でも、味のある建物ではある。名作というより秀作。
給水塔を隠す壁にはライオンのレリーフ。しかしどう写真を撮っても電線が邪魔だな。電信電話局の傑作と言われる建物がこうして電線に囲まれて、その雄姿を損なわれているのは因果応報か?
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