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2008年4月12日 (土)

桜咲く頃のこと

メタボ検診なるものが始まるらしい。まことにおせっかいなことである。ウェストサイズ85センチ以上が成人病予備軍だとして、あれこれと指導を受けさせられるらしい。昨年、大学建築学科の同窓の輩がたて続けに2人亡くなった。まだ50代半ばである。2人とも俺よりはよほど痩せていたが、命の炎は早く燃え尽きてしまった。どうもウェストサイズ85センチなどというのが健康のバロメーターだというのが納得いかない。これを超える男性が病気になり易いなどというのが統計的に証明されているのだろうか。反対を唱える医師もいるということではないか。・・・などと言っても、犬の遠吠えである。

健康の為に、休みの日は自転車で遠出することにした。そのために自転車も買い換えた。そんなに高級なやつではないが、一応21段変速のギアがついている。風を切って走る感覚が快適で、これに乗って休日に走るのは楽しくないこともない。先週の日曜は天気もよく、朝から大宮の方へ出かけた。

200801しばらく走ると田畑もある。桜は盛りを少し過ぎているが、まだまだ見ごろである。この小川は用水路か?水面に映る桜がずっと向うに続く。かみそり護岸はいただけないな。その上の青く塗られた金網フェンスはなおいけない。転落防止のために・・というのは分かる。でもこういう方法しかないのだろうか。見慣れてしまえばどうということはない・・・か。安っぽい解決策に走る国民性が悲しい。

だが桜は美しい。この辺りは初めて来た場所だ。真っ直ぐな用水路、その水面に映る青い空と桜の並木。この季節、この花は醜い日本をそれでも慈しむがごとくに咲いてくれる。

 ゆくりなき 郷の桜を 訪ねけり

生まれ故郷の京都を離れ、関東に住まうようになっていつの間にか四半世紀。子供達はこちらで育ち、上の子は成人を迎えた。今でも俺にとっては京都が故郷だけれど、あと10年もこちらで暮らしたら、ことさら京都へ帰る気持ちは失せるかもしれないな。それも自然の成り行きだが。

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川の土手に咲く桜。実は、こういう景色は俺にとって日本の原風景で、だからこれは「俺が久々に見た日本の景色」という感じなのである。うららかな日差しの下、土手の桜はただ咲き、ただ散り行く。これを思うときの不思議な安らかさはどうだ。

 一山の 花を飾りし 小川かな

日本人はあちこちで日本の国土を雑然とした風景に作り変えてきたが、どういうわけかその代償行為として桜を植えてきたように思える。それで、こうして休みの日にちょっと自転車で遠出すると、有名では無いけれども十分美しい桜の花に出会えるのである。こういう田園風景の中の桜を愛でながら、ゆっくりとペダルを漕いでいると、「ああ、日本人でよかったな・・」と思えて来るので、俺も相当に単純な人間である。

200803

土手に上がり、桜並木にそって進む。これだけの見事な桜だというのに、それほど人に出会わない。日曜日の朝まだ早いからか?でもいいなぁ。贅沢だなぁ。金も使わずにこういう気分を味わえる。休みの日といえど早起きしてみるものである。

 陽の在り処 土手の上なる 桜木の下

メタボ検診、俺の場合かなりきわどい。

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